☆HANAKOの2006年IBMAレポート☆

 2006年9月27日(水)から30日(土)の4日間に、テネシー州ナッシュビルで行われたIBMA(インターナショナルブルーグラスミュージックアワード)に参加してきました。ナッシュビル訪問は2回目ですが、IBMAは初参加です。

空港からタクシーで街に入り、街の中央にそびえるツインタワーを目にし、街のどこからか流れてくるカントリー音楽を聞くと、懐かしいようなほっとするような気分になりました。街には、恐らくブルーグラッサー(だいたい楽器を持っていて、それっぽいTシャツを着ている)であろう人達がうろうろしていました。後から聞いた話では、今回のIBMAに日本人は30人程参加していたそうです。

9月28日(木)は、アワードショーに行きました。会場は郊外にあるグランドオル・オープリーハウスで、皆正装で参加していました。私もスーツで行きました。司会はマーテイー・スチュアートで(渋くてかっこいい!)、会場は大盛り上がりでした。彼のジョークで皆笑うのですが、落ちがよくわかりませんでした。今年の賞の受賞者達が順番に生演奏を披露してくれ、約4時間のショーもあっという間に感じられました。
特に印象深かったのは、ロンダ・ビンセントのバラードです。歌詞の意味ははっきりとはわかりませんでしたが、恐らく祖国を想う歌だと思います。
後ろのスクリーンに、戦地に赴く若者の姿や、
故郷、国旗の映像が流れていました。観客のほとんどがスタンデイングオベーションを行い、私も涙がこぼれました。私は今まで、“ブルーグラスは楽器演奏(インスト)が一番凄い!”と思っていましたが、“ブルーグラスは、楽器も歌もあって一つなんだ。”と、思い直しました。その夜は興奮でなかなか寝つけなかったです。

9月29日(金)と30日(土)はファンフェスに行きました。会場はコンベンションセンターで、まず入り口で参加者を示す黄色のシールをもらい、最初にグランドマスタフイドラーチャンピオンシップ(フイドラー世界一選手権の様なイベント)の会場に向かいました。各州の代表者が順番に3分程演奏します。
当然ですが、凄い!凄すぎて誰が一番上手かなんてわかりませんでした。次に地下の楽器会場に行き、サブさんに挨拶に行きました。ここは楽器以外にも
CD、グッズ、本などいろいろ置いてあり、フイドルを触らしてもらったり、お土産を買ったりしました。次は、ファンフェスの目玉であるメインステージに行きました。ここは2000人位入りそうな広い屋内ステージで、超プロが30分区切りでどんどん出てきます。
日本では絶対コンサートなんて行うわないような人達が、次から次に出てくるので本当に楽しかったです。やはり人気バンドは大勢来るので、早く行って席取りをしないと前の方に座れませんでした。何が凄かったかというと、文句なくミッシェル・クレバランドのフイドルです。“天才だ!”と本気で思い圧巻でした。聞いているだけで、興奮でテンションがどんどん上がってくるような気がしました。また、チエリーホームズもかっこよく、バンジョーのドライブ感とツインフイドルの掛け合いが素晴らしかったです。ドイル・ラウソンの伝統的なブルーグラスは、聞いているだけでアメリカの田園風景が浮かんできて懐かしい気分になりました。このメインステージの合間に、フイドルのワークショップに参加しました。ここでは、ボーイングの練習方法を丁寧に説明してもらい、何よりプロの演奏を間近で見ることが出来て非常に勉強になりました。小さい子供から、ご老人まで様々な年代の人達が熱心に講義を聞いており、“みんな一緒なんだ。私も頑張ろう。”と言う気持ちになりました。世界中にブルーグラスフイドラーが居ると思うと、何だか世界中に同志がいるような気がしてとてもうれしいです。

IBMAに行って、本場でブルーグラスをたくさん聞けて本当に良かったです。又絶対行きたいです。3年後位を目標にIBMA貯金をしていこうかなと考えています。IBMAはリピターが多いと聞いていましたが、納得です。IBMA全体の雰囲気もアットホームで和やかで良かったです。“ブルーグラス好きが世界中から集まって、国や人種も超えて音楽で一つになる。”という姿を実感しました。様々な刺激をIBMAから受けて改めて、“早くブルーグラスフイドラーになりたいな。自分のバンドを作って演奏して、ブルーグラスの楽しさを私なりに表現したい。”と感じました!

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